【人とくるまのテクノロジー展2017】リヤ駆動の3輪インホイールモーターEVは6月試走予定

CFRPシャーシの2人乗り電気自動車

 2011年にスタートしたおかやま次世代自動車技術研究開発センター(OVEC/Okayama Vehicle Engineering Center for the next EV)は、戦前の飛行機から現在の自動車産業まで岡山にあるモノづくりを支える各社が集まって、それぞれの技術で、要素部品を自ら設計し商品化していくプロジェクト。これまで、三菱のギャランフォルティスをベースとしたOVEC-ONE、そしてi-MiEVをベースにしたOVEC-TWOと2台のEV試作車を製作してきている。

 今回、自動車技術者のための国内最大の技術展である「人とくるまのテクノロジー展2017横浜(2017年5月24日~26日/パシフィコ横浜)」にも公益財団法人 岡山県産業振興財団(OVEC)として出展し、アウターロータ式ダイレクトドライブインホイールモータをリヤ駆動輪としたOVEC-TWOを展示するほか、同スペースでOVEC参加企業各社のブースが並んだ。

人とくるまのテクノロジー展そのなかの1社、サーボプレスなどを開発するコアテック(岡山県総社市)が出品したのが、ライトウェイトスポーツEV「eFalcon」である 。

人とくるまのテクノロジー展その車両は2人乗りのリバース・トライク(三輪車)。カーボンを使用したCFRPシャシーに、OVECの試験車両で使用しているダイレクトドライブ式のインホイールモーターをリヤに装着している。サイドシル部にバッテリーを搭載。インバータはコクピット前方に搭載する。車重は450kgほど。

人とくるまのテクノロジー展車体サイズは全長3000mm×全幅1400mm×全高1000mm。最高出力23.5kW、最高速度は120km/h、航続距離180Kmといったところだ。OVECにも参画している、日本のトップ・レース・コンストラクターの戸田レーシングの協力も得ており、レーシングカーのノウハウも各所に盛り込まれているという(コアテックとして全日本F3選手権に参戦している戸田レーシングの「TODA RACING F3 TEAM」にスポンサードもしている)。

人とくるまのテクノロジー展まだ、ようやく形が出来上がったばかりということで、6月にはシェイクダウン、そして車両の評価を進めていく予定。「しっかりとした事業として育てていきたい」という話もあり、注視していきたい1台だ。


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