2階は蔵書を自由に読めるカフェスペース
「ハピネスに満ち溢れる、カーライフのための情報発信基地」をコンセプトとした広島トヨペットの新しいスタイルのショールーム、「CLiP HIROSHIMA」が昨年10月にオープンした。ショールームがある街全体が「知の拠点」ということをテーマにしていて、広島大学本部跡地の再生プロジェクトとして作られた。
最大の特徴は、ディーラーのショールームでありながら、クルマの販売を行わないということにある。
「このエリアが、人とまなび、人とあそぶ街づくりということを掲げていることもあり、この場所を文化交流の場所として地域のみなさんに利用してもらうことを狙いとしています。広島トヨペットとしましては、ストアブランドの構築が重要だと考えていて、広島トヨペットを知ってもらうためのきっかけ作りを、このお店を通じて行っていきたいと考えているんです」
「もちろんクルマの販売は大切なのですが、この店舗では子供から大人まで、あらゆる世代に広島トヨペットを知ってもらうことを大きな目的としています」と、クリップ広島のディレクターである江野脇誠一さんは話してくれた。
クルマの販売を行わないショールームとしては、東京のお台場にメガウェブという巨大ショールームが存在するが、これはクルマを展示することを目的とした施設。地域貢献や文化交流のためにカーディーラーが、これだけ巨大で最新の施設を提供しているということは、全国的に見ても珍しいと思う。
「ふつうクルマのショールームは、クルマを買わないと店舗に入りにくいと思います。クリップ広島は、2階に書籍を自由に読んでいただける28CAFE(ニワカフェ)を設置。さまざまな用途でご利用いただけるナレッジルームもご用意しています。ディーラーだからといって、入りづらいなんていう気持ちは取り除いていただいて、気軽にお立ち寄りください」と、江野脇さん。
今回の取材は、広島で開催されていた「ひろしまフラワーフェスティバル」の期間中に行った。クリップ広島では、フラワーフェスティバルのパレードランに参加する86のオーナーズクラブに場所を提供していた。事前に予約をしておけば、オフ会的なこともできるのだ。
とてもお洒落な空間だし、なにより心地よい空気感が漂っているクリップ広島。ちょっと読書しにカーディーラーへ立ち寄るなんていうのもいいかもしれない。