輸入車の販売台数のなかで5ナンバー車はわずか10%程度
2017年4月末段階で、フィアットのアイコンである「Fiat 500(フィアット500)」ファミリー(500、500C、500X)の国内累計登録台数が4万台を超えたことが、フィアットのインポーターであるFCAより発表された。
同時に、アバルトの国内累計登録台数が1万台に達したこともアナウンスされている。アバルトのなかにはマツダ・ロードスターとプラットフォームを共有する「124スパイダー」や過去に発売されたアバルト・グランデプントなども含まれているが、その大半はアバルト500/595といえるだろう。
さて、アバルト500/595と500Xを除く500ファミリーは、いずれも5ナンバーのコンパクトカーだ。グローバルモデルでは、Bセグメントでも全幅1700mmを超えた3ナンバーとなってしまうことが少なくないため、5ナンバーに収まっている車種というのは意外に少ない。
実際、JAIA(日本自動車輸入組合)の統計データによると、2017年3月の輸入車ブランドの乗用車における新規登録台数を見ると、普通車(3ナンバー)と小型車(5ナンバー)の比率は9:1となっているほどで、小型車の販売台数が三桁以上のブランドは5つしかないほどだ(国産ブランドの輸入車は除いた数値)。
■2017年3月 外国メーカー車新規登録台数(小型車)トップ5
1位 フォルクスワーゲン 1820台
2位 フィアット 690台
3位 ルノー 561台
4位 スマート 527台
5位 アバルト 401台
※JAIA調べ
トップ5を除くと、いずれも一桁の登録台数となっており、「新車で買える5ナンバーの輸入車」が、かなり希少な存在になっていることがひと目でわかるランキングだ。
具体的には、フォルクスワーゲンは「ポロ」と「アップ!」、ルノーは「トゥインゴ」、スマートは「フォーツー」と「フォーフォー」といったところが各社の5ナンバーサイズ・ラインアップ。
フィアットとアバルトは前述のとおりである。ルノー・トゥインゴとスマートはプラットフォームを共通とした兄弟モデルとすると、じつは「5ナンバー輸入車」の選択肢は4つに大別されるといえそうだ。
逆にいえば、それだけしか選択肢がないということであり、そもそも5ナンバーサイズの小型輸入車はシェアをとるだけのラインアップがないのである。