【10年ぶりの免許制度変更】準中型新設で若手トラックドライバーが増加するか? (2/2ページ)

運転する気があるなら最初から普通でなく準中型を取ったほうが得

 なお、統計的には、1万台あたりのトラックなど事業用貨物自動車による死亡事故は、いわゆる7tトラックから死亡事故が増加する傾向があることがわかっているが、免許制度が変わったからといって、いきなり大きなトラックに乗るのは、リスクも高い。もしもこうしたトラックに乗ることになったら、慣れるまで(慣れてからも)くれぐれも安全運転で。

 乗用車しか運転しないという人には、ほとんど関係ないかもしれないが、これから免許をとる人で、将来2tトラックや2tトラックベースの建築関係の資材車、キャンピングカーなどを運転する予定のある人は、はじめて免許をとるときから、普通免許ではなく準中型免許を取得しておいた方がいいだろう(教習所の費用は、普通車プラス4万円前後が相場)。

 もうひとつ、「高齢者の事故防止」のための変更もあった。東京都で発生した自動車事故で、65歳以上の高齢ドライバーが関わったのは、2006年が11.6%だったのに対し、2015年は21.5%と、約2倍。こうした事故を減らすために、75歳以上のドライバーに、3年に1度の免許更新時に義務づけている認知機能検査を、新制度では免許更新時に加え、信号を無視したり、一時停止をしなかったりといった交通違反をした場合に、臨時に認知機能検査を受けさせるように制度を変更している。

 この検査で認知症のおそれがあるとなれば、医師の診断が必要になる。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

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