MT主流時代に比べて保有台数が増加しても事故は減少している
しかし、警察庁の資料によると日本国内での交通事故発生件数のピークは2004年の95万2709件で、2016年の発生件数は49万9201件と大幅に減っている。ちなみに、MTが主流だった昭和40年代で事故が最多だった1969年の発生件数は72万880件。
信号などの整備状況やドライバーへの啓蒙活動など条件が異なるので横並びで比較できないが、トランスミッション形式と事故発生率に相関関係があるとは言えなさそうだ。なお、事故件数には二輪も含まれている。
ちなみに、ピックアップした年における乗用車の国内保有台数は以下の通り。
1969年:551万4190台
2004年:5528万8124台
2016年:6083万1892台
※一般財団法人 自動車検査登録情報協会調べ
それぞれの個体において運用されている時間や距離は一定ではないので、保有台数をそのまま母数とするのはフェアではないが、クルマの数が10倍以上になって交通事故件数が減っているわけだから「ATが主流になったことで事故が増えた」とは言えなさそうだ。