日常領域でも人馬一体を感じられる
マツダの新世代商品は人間中心のクルマ作りを追求している。クルマとドライバーの意思がシンクロしたときの走る歓びを「人馬一体」と表現することが多い。この表現はスポーツカーなどで用いられることが多いがマツダは日常ユースで感じることを目的としている。

たとえばペダルの配置を右寄りに配置し、自然なポジションでアクセルを踏み込むことができる。ペダルは下から生えているオルガンペダルを採用。これにより足の筋肉の疲労を抑えられるという。ドライビングする上でもっとも大事なシートは骨盤をしっかりサポートしてくれる。
このことを踏まえて今度は山口県にある美祢試験場のワインディングで実体験。車種はデミオとCX-5のガソリンとディーゼルだ。クルマに乗り込むと指導する担当の方から「まずは10km/hで走ってください」とひと言。
取材の道中、渋滞にはまることもしばしば。アクセルをそーっと踏み込んで5km/hや10km/hで走行するのは意外と難しいことを知っている。自分の踏みしろに対して微細な加速がコントロールし辛い車種もあるが、デミオもCX-5もぶれずに意図した加速、速度維持が可能だった。
折角のワインディングを10km/h……と思ったが、クルマの運転が上手くなるという意味では確かなペダルワークを求められる。ワインディング路だとハンドリングの善し悪しもわかってくる。普段なら無意識に修正舵を当てていると思うコーナーも、荷重配分をしてくれるG-ベクタリングコントロールのおかげでスムースに抜けることが出来た。