フロントミッドシップの新プラットフォームを採用
レクサスの新型車、「LC」が2017年3月16日に発売された。東京モーターショーなどでも展示されたコンセプトカーLF-LCのデザインイメージをモチーフにしたラグジュアリークーペで、流麗なスタイリングが特徴的だ。
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ちなみに、チーフエンジニアの佐藤恒治さんによれば、LCは、Luxury Coupeの頭文字であると共に、LexusによるChallengeでもあるという。
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まずスタイリングでは、新設計のフロントサスペンションがもたらすフロントフードの低さ、そこから伸びやかに繋がるルーフラインが見てとれる。さらにフェンダーとAピラーに連続性をもたせることで、流れるような美しさを表現した。
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コクピットはドライバーファーストの考え方。ヒップポイントとヒールポイントの高低差を小さくし、スポーティなポジションを取れると共に、シートのホールド性、操舵角を認識しやすいステアリングホイールなどにもこだわったという。
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また、各種操作系も、スタートスイッチ、ドライブモード切り替えスイッチ、シフトレバーの動線を左手の流れに沿って配置するなど、運転の所作が美しく見えるような工夫もなされている。このあたり、レクサスの「おもてなし」精神が盛り込まれたような感覚を受ける。
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メカニズムでいうと、まず新開発のGA-Lプラットフォームが採用された。これはレクサスFRラインアップの基礎となるもの。アルミ材やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を積極的に使用し、軽量かつ高剛性のボディを実現。加えてこのプラットフォームはフロントミッドシップレイアウトとなり、さらに低重心化も可能となるため、運動性能を追求することが可能となる。
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前後サスペンションは、共にマルチリンク。これももちろん新設計だ。タイヤは20、21インチの大径サイズをセレクトし、パンク時にも一定距離の走行が可能なランフラットを装着する。