レクサスやマツダはワンプライス戦略をとっている
新車販売といえば値引きを引き出すためにライバルと比較したり、同じ車種を扱っている別チャネルで相見積りをとったりするのがお約束となっているが、そうした手間(楽しみ?)をかけることなく、いつ・どこで買っても同じ値段で販売するというのがワンプライス戦略。
日本ではレクサスやマツダが、ワンプライス販売を進めていることで知られている。
基本的に値引きをしないということは、ユーザーによって購入価格が変わらないということで、フェアネスな売り方という見方もできる。その一方で、売り手にとって都合が良いだけの売り方でユーザーには不利な売り方では? と感じることもあるだろう。
しかし、ワンプライス販売というのは結果的にユーザーメリットが大きいのだ。というのも、中古車価格(下取り価格)の高値安定につながる施策だからだ。たとえばモデルライフ後期になって新車が大幅に値引きするようなると、当然ながらそれにつられて中古車価格も下がっていく。逆に値引きをしないということが明確になっていれば中古車価格は安定するというわけだ。
中古車価格が他社と比較して大幅に下げる傾向にあると、たとえば「●●地獄」などと呼ばれることもあるが、中古車価格の高値傾向は、所有車を下取りに出して新車に買い換えるというユーザーにとってメリットがあるのだ。
ただし、そのメリットを享受するためには割合に高年式の段階で下取りに出して買い換える必要があるのは当然だが……。