スバルグローバルプラットフォーム採用第2弾
インプレッサをベースにしたクロスオーバーSUV「XV」の最新モデルが、スイスで開催されているジュネーブモーターショーで世界初公開された。
インプレッサと言えば、新世代プラットフォーム「スバルグローバルプラットフォーム」(SGP)を採用することで、優れた走り、高いユーティリティを実現。2016−2017日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したことは記憶に新しいが、このXVは、そのSGPを採用したモデルの第2弾ということになる。今回発表されたのは欧州モデルだが、左右ハンドル位置などを除き、日本でもほぼ同様の仕様で発売されるだろう。
ベースのデザインはインプレッサをベースに、フロントバンパーやホイールアーチ、サイドシル、リヤバンパーへマットブラックのクラッディングパネルを用いることで、XVらしいタフで無骨なイメージを強調。XVといえば、従来モデルが、オートカラーアウォード2013(一般社団法人日本流行色協会「JAFCA」主催)を受賞しているが、今回はクールグレーカーキとサンシャインオレンジという新色が用意されている。
インテリアもインプレッサに準じた内容となるが、ステッチ色にオレンジを採用してアクティブな雰囲気に仕上げられている。
そして最大の注目が「AWD性能」の進化だ。XVのAWDシステムは、通常フロント60:リヤ40で駆動配分し、油圧多板クラッチを使うことで状況に応じてほぼ前輪駆動の100:0から、ほぼ直結状態の50:50 まで駆動配分比率を変える「アクティブトルクスプリットAWD」を用いている。
そこに今回、フォレスターやアウトバックにも搭載されている「X-MODE」が追加されたのだ。X-MODEは、雪道や山道などの悪路でタイヤが空転してしまった場合、スイッチを押すだけで、クルマ側がエンジン/トランスミッション/AWD/VSCを統合制御。短時間でスムースな脱出を可能にするのだ。
さらに急な下り坂など思いがけず車速が上がってしまう状況で、一定の車速で下ることができるヒルディセントコントロールも搭載。220㎜と十分な最低地上高と相まって、従来を上回る悪路走破性を実現しているのだ。
パワーユニットについては、欧州仕様では2Lのみの発表だったが、近々発表されるであろう日本仕様では、1.6Lの設定も噂されている。従来は2Lとハイブリッドのみだったので、より購入しやすい設定のXVが用意されるということだ。
新型XVの走りについて、とある関係者がインプレッサの試乗会において「期待していてください。フフフ……」と自信ありげに語っていたことを思い出す。単にインプレッサをクロスオーバーSUVに仕立てたというだけではない、さらに高次元な走りが実現されているようなのだ。つまり、日本カー・オブ・ザ・イヤーのインプレッサですら、序章でしかなかったということか!? 新型XVの登場に、期待せずにはいられない。