アルミホイール全盛時代でも鉄ホイール+カバーが消えない理由とは? (2/2ページ)

アルミは高くいまなお鉄ホイール+カバーのほうが安い

 しかし実際のところ、製造コストについてはまだスチールホイールと樹脂ホイールキャップの組み合わせのほうが安い。しかも欧米に比べて日本でのアルミ材料の価格は高かったりするのも拍車をかけている。ちなみにディスクブレーキとドラムブレーキも同じような関係にあって、ここまでディスクが普及してもまだドラムのほうが安い。とにかく調達コストが安いというのは自動車メーカーにとっては大きな採用メリットだ。

 スチールホイール&ホイールキャップのほうが安い理由として、まずスチールホイールは規格品として大量生産ができることがある。デザインをクルマに合わせて変える必要もなく、ドンドンと作れる。樹脂製のホイールキャップも同じで、こちらはデザインはするとはいえ、複雑なものは無理で、シンプルなものになるから、型も作りやすく、同じく大量生産はしやすい。

 性能的にはじつは重いスチールホイールのほうが直進安定性が出やすいという長所もある。しかし、今では軽量化とそれによる省燃費はメーカーにとっても至上課題だ。それゆえに、価格を差し置いて、さらに多くのグレードでアルミホイールの採用拡大が続くだろう。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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