3点式シートベルトを併用すれば違反にはならない
ちなみに、SS以外は公道が舞台となるラリー車の場合は、3点式シートベルトを併用するルールになっている。つまり、4点式シートベルト自体は違法ではないが、公道では3点式シートベルトの非装着は違反になるということ。
また、純正の3点式シートベルトより安全と言われる4点式シートベルトでも、取り付けがしっかりしていなければ、危険度は大。実際、DIYで適当に4点式シートベルトを装着し、競技中にクラッシュ。顔面をハンドルに打ち付けてしまった選手も過去にはいた……。
なお、スポーツ走行時に、身体を4点式シートベルトでギュウギュウに縛り、前後、左右のGをベルトに吸収させているドライバーがいるが、トップドライバーほど、身体のホールド性をベルトに頼ることはない。
つまり優秀なドライバーは、リラックスして、シートに身をゆだねるのも上手だということ。逆にいえば、スポーツ走行で身体のホールドをベルトに頼る傾向がある人は、力み過ぎ、あるいはポジションに問題があるので、見直してみた方がいいだろう……。
シートベルトは、公道でもサーキットでも、エアバッグなどと同じく、万が一の時に身を守るための大事なツール。4点式シートベルトは、ヘルメットなどの装着を前提としたクローズドコース用の保安部品。
純正の3点式シートベルトも、プリテンショナー、フォースリミッター(ロードリミッター)など各種機能が工夫されていて、公道では非常に信頼できるアイテムなのだ。