悪路走破性の高さを示す指標のひとつ
日本車でいうと、スズキ・ジムニー、三菱パジェロ、トヨタ・ランドクルーザー……いわゆる「クロカン(クロスカントリー)四駆」というカテゴリーのクルマにおいて重要なスペックが「アプローチアングル」、「デパーチャーアングル」、「ランプブレークオーバーアングル」という3つの角度だ。
もともとクロカン四駆と呼ばれるクルマたちが悪路での走破性に優れているのはラフロードに強いタイヤや、同クラスにおいて走破性が期待できる駆動システム(4WDであることは当然として、低速トルクの太いパワートレインや低めの変速比のトランスミッションなど)を持っていることもあるが、ともかく悪路においてボディが路面と干渉しない余裕のクリアランスを実現していることが要素としては大きい。

その基本となるのが、200mm以上の高い最低地上高であることは言うまでもない。しかし最低地上高が示すのは、フラットな路面にデコボコがあるようなシチュエーションにおける路面とボディのクリアランスであり、走破性にすぎない。