
MT車でブレーキを踏みながらスムースにギヤを落とす技術
ヒール&トゥは、MT(マニュアルトランスミッション)車のスポーツドライビングのテクニックのひとつ。スポーツ走行でタイムを縮めるためには、コーナーの立ち上がりで、できるだけ力強く加速するのが肝要。
そのためには、進入のブレーキングで落とした車速に合わせて、あらかじめ加速に適した、低いギヤにシフトダウンしておくのが望ましい。
そこで、加速をし始めるときにシフトダウンするのではなく、ブレーキングの最中に一緒にシフトダウンも済ませておこうというのが、ヒール&トゥの発想。
具体的には
①右足のつま先でブレーキペダルを踏む。
②ブレーキを踏んだまま、左足でクラッチを切る。
③ブレーキの踏力を保ったまま、右足の足首を少しひねって、踵側でアクセルをひと吹かしする。
④シフトレバーを操作しギヤを落としてクラッチをつなぐ。
この一連の流れをヒール&トゥという。
要はブレーキをつま先(トゥ)で踏みながら、踵(ヒール)でアクセルをブリッピング(ひと吹かし)するから、このネーミングで呼ばれている。その目的は、前記のとおりだが、問題はなぜシフトダウンの際にブリッピングが必要なのかという点。