装備自体が消えた&当たり前になったために使われなくなった言葉も
⑤カーキチ、エンスー
カーキチ=自動車き●がい、エンスー=エンスージアスト(英語で熱心家・熱狂者という意味)の略。どちらも「クルマ好きのなかでも稀に見るクルマ好き」という意味なのだが、死語に近い……。
そもそも、クルマ好きな人が減ってしまったためか、昨今では、単に「クルマ好き」「(クルマ)マニア」あるいは「走り屋」といった感じのほうがしっくりくる。
⑥ノンスリ・ノークラ
ノンスリというのは、ノンスリップデフ=LSD(リミテッドスリップデフ)のこと。ノークラ=クラッチペダルがない=2ペダルのAT車のこと。70年代後半「ノン」という言葉自体が流行っていたようだ。
⑦クーラー(カーエアコン)、安全枕、自動車電話
クーラーやカーエアコンは、いわゆるエアコンのことだが、1980年代まではカーエアコンは高価な後付けオプションで、独立制御のものが多かった。
安全枕は、事故の際、乗員の首をむち打ち症などから守るヘッドレストのこと。日本では1969年に運転席への装着が義務付けになったが、それ以前のクルマには装着されていないクルマが多かった。
自動車電話は、携帯電話が普及し始めたときの呼び方。当時は電話機もバッテリーも非常に大きく、手に持って歩くというより、肩からベルトで下げるほど、大きく重たかったため、通常はクルマにセットして使うことが多かったので、自動車電話と言われた。小中学生まで、携帯やスマホを持っている現代からすると隔世の感がある……。
⑧カセット、DCC、DAT、MD
その昔、クルマのオーディオはAM・FMラジオすらオプションだった。それからカセットテープが普及し長らく愛用されていたが、デジタル時代になってDCC(デジタルコンパクトカセット)やDAT(デジタルオーディオテープ)、MD(ミニディスク)も登場。CD(コンパクトディスク)は割と最近まで主役級だったが、DCCやDAT、MDなどはそれほど普及せずに消えて行ってしまった。