今まで鳴らなかった音が出て収まらないなら要点検
ブレーキを踏んだ時に、キィーという異音が出ることがある。この異音は「鳴き」と呼ばれるが、その主な原因は下記のとおり。
①ブレーキパッドが減ってきた場合
ブレーキローターを押さえつける、ブレーキパッドの摩材自体がすり減ると、磨耗センサー(パッドセンサー)が音を出して、残量不足を知らせる仕組みになっている。音が出たら整備工場などで点検してもらおう(※センサーがないクルマも一部にある)。
②パッドを交換した直後
ローターもしくはパッドの表面のどちらかが荒れている場合は、「あたり」がつくまでブレーキが鳴くことがある。とくにパッドだけ新品に交換した場合は、100kmぐらい走らないと、表面が馴染まない場合があるので、緊急時以外は急ブレーキを踏まないようにして、ブレーキのナラシをしよう。ごく稀に、組み付け不良ということもあるので、一応点検をオススメしたい。
③キャリパーの摺動部やパッドのシムのグリース切れ
パッドの裏には鳴き防止用のシムが入っていて、このシムが振動を吸収することで、鳴きを防いでいる。このシムには、ブレーキ専用のグリースが塗布されているのだが、このグリースが切れると異音が出る。またキャリパーのスライドピンなど摺動部のグリース切れも要点検。
④パッド・ローターの扁摩耗・歪み
パッドやローターの表面が劣化している場合は、ペーパーをかけて表面をきれいに整えたり、パッドの角の面取りを行うことで、鳴きの発生を抑えることができる。また、ローターのひずみが大きい場合は、表面を専用の機械で研磨してもらうか、新品に交換する必要がある。