わずか14台の激レアポルシェなど3台をご紹介
2017年2月8日、フランスのパリでRMサザビーズのオークションが行われた。78台出品されたなかでもっとも高値取り引きされたクルマは1934年式アルファ ロメオ Tipo B P3で、4億7366万9280円で落札された。今回は落札されたなかでもメジャーなクルマを3台ピックアップした。
①1970年式 ディーノ246GT Tipo-L
落札価格:5094万1632円
1969年から74年まで製産されていたディーノ246GT。L、M、Eシリーズのなかでもっとも稀少なモデルがLだ。
特徴はホイールが5穴ではなくセンターロック式で、わずか357台しか製産されていない。実走行距離は9万5500kmで、数年前にドイツでコンクールレベルにレストアを施された車両だ。
また人気色の赤に1度塗られていたが、レストア時にオリジナルのライトブルーに塗装されている。レストア終了後は250kmしか走行していない。
さらにブラウンのポーチに入っているツールキット等はすべて揃っているレアな1台。
近年3000万円から4500万円で取引されているディーノもこの稀少さに5000万円の値が付いた。
②1995年式 ポルシェ911ターボ カブリオレ
落札価格:1億5277万7856円
空冷エンジン最後のポルシェ911として有名な993型。クルマに詳しい人なら「ターボモデル?」と思われるかもしれない。もともとラインアップに入っていたカブリオレはノンターボモデルだったからだ。
パリに出品された911ターボ カブリオレは、わずか14台しか製産されていないモデルで一部の顧客向けに作られた特別なロードカー。つまり一般的にラインアップはされていない。
きっかけはジュネーブショーに展示していた993カブリオレをみてポルシェの販売代理店Kaspar Haberl MAHAG Porscheがターボモデルを注文したという経緯だ。
リヤに搭載する3.6リッター水平対向6気筒ターボエンジンからは360馬力を発揮し、5速MTで操る。ツーオーナーで走行距離は1万8000kmと、この先売り物が出てくるかわからないことを考えると適正な価格なのかもしれない。
③1984年式 フェラーリ・テスタロッサ
落札価格:1590万8200円
1984年から1992年まで製産されたテスタロッサ。日本のバブルと重なり日本でも人気の車種となった。当時新車で約2500万円だったテスタロッサはここ数年1000万円から2000万円で取引されている。10年前のように500万円から900万円で買える時代ではなくなってしまった。
出品されたテスタロッサは、ミラーが運転席側しかないのは初期ロットの証といえる。3人目のオーナーが譲り受けても、1万8000kmしか走っておらず、オリジナル書籍やツールが同梱されている。
初期モデルを探している人にとっては決して高くない価格といえるだろう。
Photo Credit: Remi Dargegen ©2016 Courtesy of RM Sotheby’s