補機類やエンジン内部が水に浸かるとアウト!
じゃあ、クルマは水のなかをグングン走れるのかというと、当然止まってしまうわけで、ゲリラ豪雨での水没事故といった大惨事も起こっている。
まず水が掛かると問題なのは、補機類だ。スターターや発電機、その他の電気部品などは水によって内部は腐食していく。ただし、すぐにはダメにならないので、YouTubeなどで見かける、水のなかをグイグイ走る(つまりエンジンルーム水浸し)ことはできるのだ。
さらに水中走行という点で問題なのが、吸排気だ。まずインテークから水が入ると、エンジン内部にも流れ込むので、ダメ。排気もエンジンを吹かしまくっているときは排圧で水が押し出されるものの、少しでも弱まると水が入ってきてしまう。
つまり、水に浸かれる深さの基準は吸気と排気の位置で決まってしまうわけだ。だから、ジャングルを走るようなランドローバーやトヨタ・ランドクルーザーなどは、Aピラーなどに煙突みたいな吸気管や排気管が付いているのはそのためだ。あれを付ければその分だけ、走行可能な水深が深くなるというわけ。