日本初の量産ミッドシップは鋭いステアリングレスポンスをもつ
初代MR2=AW11は、日本初のミッドシップ車として、1984年にデビューした。その前年、1983年の東京モーターショーに、「SV-3」の名称で試作車が出展されていたのだが、それをモーターショーの会場で見たときの衝撃は今でも忘れられない。思わずつぶやいたのは「ウソだろう……」の一言。
スーパーカーエイジにとって、ミッドシップスポーツはあこがれの的。フェラーリ、ランボルギーニ、ランチア、ロータスといった限られたピュアスポーツカーとレーシングカーならではのレイアウトだったがゆえに、国産初のミッドシップ(SV-3)があまりに無骨、あまりのカッコ悪さに絶句、哀泣した思い出がある。
しかし、ステアリング操作に対するレスポンスは鋭く、ミッドシップらしいハンドリングは、当時の走り屋たちを喜ばせていた。
ボディは全長3950mm、全幅1665mm、全高1250mm、ホイールベース2320mmとコンパクトにまとまっていて、ライトウエイトスポーツカーとして、気持ちよく走れるちょうどいいサイズ(全高が高いのは残念)だった。