常時インターネット接続でソフトウェアのアップデートなどを行う
2017年1月18日から3日間、東京お台場にある東京ビックサイトでは「第9回オートモーティブワールド」が開催されている。「オートモーティブワールド」は、「[国際] カーエレクトロニクス技術展」、「EV・HEV 駆動システム技術展」、「クルマの軽量化技術展」、「コネクティッド・カーEXPO」、「自動車部品&加工EXPO」という5つの展示会で構成されており、今回900社もの出展を集め過去最大規模での開催となっている。
この「コネクティッド・カーEXPO」のスペースに、京都大学発のベンチャーであるGLMが、トミーカイラZZの電気自動車を展示した。出展ブースは、ドイツ・ベルリンの自動車向けソフトウェア会社である「ATS Advanced Telematic Systems」である。
GLMは1月17日、このATSと、IoT技術でインターネットに常時接続する「コネクティッド・カー」の共同開発をスタートさせたことを発表した。
具体的には、GLMが2019年の量産開始を目指し、先日のパリモーターショー2016で発表したEVスーパーカー「GLM G4」に、ATSの無線通信(OTA/オーバー・ジ・エアー)技術を搭載するというものである。
OTAといえば、テスラ モデルSなどでも実際に行なわれているが、無線通信を介して車両のソフトウェア・アップデートなどを行なうこと。OTAアップデートによるバグ修正、車両の進化はもちろん、さらなる付加価値サービスにも活用されることになるだろう、といわれている技術である。
GLMの小間裕康代表取締役社長は「自動車開発においてソフトウェア開発が占める領域は非常に大きく、もはや切り離せないものです。ソフトウェア開発ならびにそのアップデートを続けることが、様々に発展する技術をいち早く取り込むことを可能とします」とコメントしている。
GLMが現在販売しているトミーカイラZZといえば、ひたすら走ることだけに集中して無駄な装備をそぎ落とし、エアコンはもちろん窓もないことで知られる車両である。しかし、この展示会では、そのトミーカイラZZにデモ機を搭載し、OTAのアップデート・システムのデモ展示を行なっていた。