点火前に燃焼が始まるリスクを押さえる役目もある!
そこでインタークーラーを使って温度を下げてやるわけです。150℃を80℃まで下げれば約28%体積が小さくなるわけで、その分だけパワーアップすることになります。
そもそも吸気温度が高くなるとガソリンエンジンでは点火前に燃焼が始まってしまうプレイグニッションが発生する可能性があります。それが発生するとエンジンを破損することにつながるので、そうならないように吸気温度が高くなり過ぎないようにしているのです。
インタークーラーには水冷式と空冷式の2種類があります。バンパーの奥にやたら横長のラジエーターが見えたら、それは空冷式インタークーラーです。
スバルの場合にはエンジンの上に四角い空冷式インタークーラーが載っています。
エンジンの冷却水を利用した水冷式インタークーラーは外からは見えません。VWのTSIエンジンでは、冷却温度では不利で複雑になる水冷式インタークーラーを採用しています。その理由は吸気系の長さを可能な限り短くして、ターボラグを徹底的に小さくするためです。
結局インタークーラーは、過給した意味を有効にする装置なんですね。つまり過給エンジンにとって不可欠なんです。