4ドアなのにBピラーがない4ドアハードトップも登場
まず4ドアハードトップが登場。1972年のセドリック/グロリアを皮切りに各メーカーが採用したモノで、驚くべきことに4ドアなのにBピラーがなかった。
ではどうやってリヤドアが開閉するのかというと、支柱みたいなものが立っていて、そこに付けられているだけ。実際にガラス部分にはBピラーはなく、ドアを閉めてしまえば確かにAピラーとCピラーしかなかった。
しかし、これではボディ剛性や安全性に問題が出たことから、衰退。代わって、Bピラーはあるもののボディ表面には出ていない、ピラードハードトップが登場する。
ちなみにBピラーがないタイプは、ピラーレスハードトップで、これだけでも混乱気味だ。このピラードハードトップを実現するにはドア窓に枠があると無理なので、ガラスだけというサッシュレスドア化することは必須。だから一部ではサッシュレスハードトップなんていう呼び方もあった。
このピラーレスはスバルなどが積極的に採用していたが、気密性の保持が難しいことや、安全性の問題。さらにはすき間からものを入れやすいため、防犯の点でも問題があり、結局はこちらも日本車ではなくなってしまった。
さらに言ってしまえば、脱着式のスチール製屋根は別して、今回取りあげている形式のハードトップ自体が消滅してしまっている。すでに紹介した剛性や安全の問題以外にも、デザイン的な流行も背景にあるが、一時代を築いたハードトップがなくなってしまったのはさびしい気もする。