③ホンダ・ジャズ(初代)
プレリュードやコンチェルト、バラードなど音楽用語を車名にすることが多かった80年代~90年代のホンダ車にあって、異質な存在とも言えるのが、このジャズ(初代)だ。軽快なイメージのあるジャズという名前とは裏腹に、クルマ自体は3.1リッターディーゼルエンジンを搭載する2+2のSUVなのだ。
というのも、このクルマ、いすゞ・ミューのOEMモデルなのである。ちなみにジャズの名称は、古くは初代シティの輸出名、現在はフィットの輸出名として使用されており、このモデルだけ大きくイメージが異なっている。(写真はベースとなったいすゞ・ミュー)
④ダイハツ・デルタ
クルマ好きにとって「デルタ」と聞けば、あの世界ラリー選手権(WRC)で大活躍を見せたランチア・デルタを思い浮かべることだろう。しかし、ランチア・デルタのデビューは1979年、それに対してダイハツ・デルタのデビューは1970年(ワゴンは1976年)なのである。
ちなみにトラックは基本的にダイナ/デュトロのOEM、ワゴン/バンはタウンエースのOEMとなっている。どちらもランチア・デルタとは真逆の車種となるが、一般的に「デルタに乗っている」というとほぼ100%勘違いされるという意味ではこちらも悲運の車名と言えるのではないだろうか。