当初はモンスター田嶋が自己資金で立ち上げた会社だった!
スズキの実質的なワークスチームだった、スズキスポーツは、1986年に設立されたレーシングコンストラクター。ワークスといっても、当初はスズキ本社と資本関係は結ばれておらず、全日本ダートラで、1991年から1996年までの7年連続、通算9度のチャンピオンに輝いた「モンスター田嶋」こと田嶋伸博氏が自己資金で立ち上げた株式会社だった。
2002年から2009年まで、スズキイグニスなどで、WRC(世界ラリー選手権)にも参戦。この間、2007年にはスズキ本社も同社に35.06%の出資を行い、連携を強化。
しかし、世界的な経済不況の影響を受け、スズキは2010年からWRCを撤退。スズキ本社はスズキスポーツの株式を売却。
2011年に株式会社アイアールディーに社名変更し、さらに2015年、株式会社タジマモーターコーポレーションに吸収合併された。タジマモーターコーポレーションの前身は、1978年創業のモンスターインターナショナルで、代表取締役会長兼社長/CEOは、田嶋伸博氏が務めている。現在の主な事業内容は下記の通り。
・競技用自動車の企画・設計・製造および開発業務全般
・先行開発車両の企画・設計・製造および開発業務全般
・電気自動車の企画・設計・製造および開発業務全般ならび販売
・発動機およびこれに関する諸機器の設計・製造および開発業務全般ならび販売
・競技用自動車および一般自動車用部品の設計・製造および開発業務全般ならび販売
・各種自動車の設計・製造技術および販売に関するコンサルティング業務
・自動車競技会の企画・制作・宣伝および興行
・次世代エネルギー関連技術の研究・開発ならび販売
モータースポーツ用の車両とパーツ開発・販売は、同社の「モンスタースポーツ」のブランドで継続されている。
「モンスタースポーツ」は、パイクスピーク・ヒルクライムへの挑戦をはじめ、国内外のラリーやダートトライアルなどにも積極的に参戦中。
国内に直営店が5店舗あり、ユーザーサポート、パーツ販売、競技車両の製作、メンテナンスも行っており、スズキのモータースポーツユーザーにとって、心強い存在となっている。