各ギヤ比の数値が近いものをクロスミッションという
例えば、あるコーナーの立ち上がりで、2速だとエンジンが吹け切ってしまい、かといって3速では回転数が落ちて、上記のパワーバンドを外してしまい、加速が鈍ってしまうというケース。
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こうした場合、2速のギア比を3速に近づけ、3速はより4速のギア比に近づけると、シフトアップ時に回転数の落ち込みが減って、パワーを有効に使いやすくなるというわけだ。こうして、各ギアをクロース(接近した、近い、僅差の)させたミッションを、クロスミッションという。![WEB CARTOP](https://cdn-webcartop.com/wp-content/uploads/2016/12/am_it0107036H-680x411.jpg)
具体的には、ノーマルミッションだと、7000回転のときに、1速で55km/h、2速で95km/h、3速で135km/hだったのが、クロスミッションを入れると、同じ7000回転で、1速=65km/h、2速=90km/h、3速=120km/hといった具合になる。ちなみにクロスミッションには、全段クロスさせるものと、1~3速など一部のギア比だけ変更するタイプがある。![WEB CARTOP](https://cdn-webcartop.com/wp-content/uploads/2016/12/P1J08742l-680x453.jpg)
また走るステージによって、
①各ギヤをトップギヤに近づけるケース(高速サーキット等)
②2速3速をローギヤに近づける方法(ワインディング、ジムカーナ、ミニサーキット等)
がある。
①は、ゼロヨンやタイトコーナーなどは、やや不得意で、ハイスピードエリアはよく伸びる。
②は、ワインディングやテクニカルなコーナーは得意だが、高速道路の巡航などは、回転数が高くなり、燃費も悪く、最高速は伸びない。
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そういう意味で、万能なのはやはりノーマルミッション。クロスミッションは、一得一失のトレードオフのあるポイントを攻めたチューニングメニューだ。