じつはセルフでもラッチを付けてOKだった!
じつは付いているセルフスタンドもあるようです。ガソリンスタンドは法律的には消防法での規制を受けるのですが、問題の給油ノズルのラッチについては「危険物の規制に関する規制」という法令の第28条の2の5にあります。
「顧客に自ら給油等をさせる野外給油取扱所の特例」=セルフスタンドの特別ルールで、「主導開閉装置を開放状態で固定する装置を備えた給油ノズルを設ける顧客用固定給油設備」=ラッチを付けた給油ノズルを採用する場合は、3つの条件があります。
その3つとは、
①ラッチがオープンになっている状態からは一度解除しないと給油できない仕組み。
②給油ノズルが外れた時に自動停止すること。
③そして引火点が40度未満の油種の場合には給油時に放出される可燃性の蒸気(VOC)を回収する装置を付けること。ガソリンの引火点は-43度ですが、軽油や灯油は40度以上あります
この3つをクリアしていれば、ラッチを付けた給油ノズルを使ってもいいよ、ということです。
要するに計量機が高価になってしまうわけですね。セルフスタンドは安さもウリですから、当然コストは低く抑えないと意味がありません。とくにVOCの回収は、複雑なメカニズムですから、高価になってしまうと思います。それでほとんどのセルフスタンドでは、ラッチが付いていないんですね。ただしセルフスタンドの安全のために、給油時に給油ノズルから離れられないようにするために、あえてラッチの付かないほうがいい、という考えもあるようです。