正しい姿勢じゃないと乗員も周囲の人も危険になる!
クルマに乗って出かけていると時々見かける「あれ、危ないだろう!」と思えることがある。今回は、そんな危険な乗車スタイル7選をお届けしたい。
①背もたれを大きく倒し、身体を斜めにして片手で運転する
AT車のセダンなどで、このような姿勢のドライバーをときどき見かけるが、これこそ悪いドライビングポジションの見本。寝たような姿勢では、視野も狭まり、安全確認もしづらいし、身体が斜めになっているようでは、正確なクルマの情報を得ることなどできないだろう。そもそも正確な情報収集と、的確な操作をする意思がないことを全身で表現している姿勢としか言いようがない。片手運転では、とっさのときに反応が遅れ、操作量もいい加減になることは目に見えている。そもそもAT車なのに、片手運転というのが意味不明だ。
1トン近くもある、大きな運動エネルギーをコントロールしている自覚というのがなさ過ぎて、非常に危ない。近づきたくないタイプのドライバーだ。
②:背中が背もたれから離れているドライバー(身体がハンドルに近すぎる)
女性ドライバー、とくに軽自動車に多いタイプ。背もたれに身体が接していないということは、自分の力だけで上半身を支えているということになる。しかし、ゆっくり走ったとしても、走行中のクルマには、前後左右からさまざまなGがかかる。シートに深く腰掛けていないと、Gが変化するたびに、上半身があっちにフラフラ、こっちにフラフラと定まらない。また、その結果、上半身のふらつきを抑えるために、無意識のうちに、ステアリングを握る手が力んでしまう。力むとステアリングからの各種情報をキャッチできなくなるし、ステアリング捌きもラフになる。
③:シート位置が遠すぎて、しかも腰が丸まり、お腹がつぶれるようなポジション
これは、中高年の男性に多いタイプ。乗降時に窮屈なのが嫌なのか、妙にシートを下げ気味にして乗る人がいる。ハーフスロットル、ハーフブレーキなら何とかなるかもしれないが、ペダルが遠いので、いざというとき、フルブレーキができない可能性があり、非常に危ない。姿勢が悪いので呼吸も浅くなり、腰が浮いているので、長時間走ると腰痛の原因にもなる。走行中のクルマは、意外なほど常に上下の振動にさらされているので、背筋をまっすぐにして乗らないと、かなり身体に負担がかかるものなのだ。当然ハンドルも遠くなるので、素早い切り返しも期待できない。