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販売絶好調の電気自動車「日産ノートe-POWER」のメリットとは? (1/2ページ)

販売絶好調の電気自動車「日産ノートe-POWER」のメリットとは?

システムとしては「シリーズハイブリッド」に属する

 日産曰く「電気自動車のまったく新しいカタチ」という新型ノートe-POWER。1.2リッターエンジンと発電モーター、駆動モーター、そしてリチウムイオン電池を組み合わせたパワートレインの特徴は、モーターだけでタイヤを駆動するということ。

 これまでコンパクトクラスのハイブリッドカーは、パラレルハイブリッドといってモーターとエンジンの力を合わせて駆動するものが主流だったが、日産のe-POWERは、シリーズハイブリッドに属する仕組みとなっている初のコンパクトカーといえる(バスなどでは存在している)。

 燃料消費率もJC08モードで37.2km/Lとクラス最良の数値となっているが、このスペックを実現しているのは装備を省いたワングレードだけで、その他のe-POWER車は34.0km/Lである。

 なお、トヨタ・アクアもデビュー当初には後席ドア・ウインドウを手回し開閉式にするなど工夫していたが、いまや全グレードで37.0km/Lの燃料消費率となっている。

 そのアクアが使っているハイブリッド方式はシリーズ・パラレルハイブリッドとも表現されるもので、発電用モーターと駆動用モーターに1.5リッターエンジンを組み合わせたもの。モーターだけで走ることもできるが、モーターサイズが小ぶりなため、ある程度以上の速度になるとパラレルハイブリッドとなっている。

 もう一台のハイブリッド・コンパクトカーであるホンダ・フィットは1.5リッターエンジンにモーター内蔵DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせた純粋なパラレルハイブリッドで、燃費ベストグレードでは36.4km/Lとなっているが主流グレードの燃料消費率は33.6km/L。

 こうしてコンパクトカーのライバルを比較して燃料消費率の数字だけでいうと、パラレルハイブリッド(モーターとエンジンの力を組み合わせて駆動)よりシリーズハイブリッド(エンジンは発電用で駆動はモーターのみ)のほうが優位だが、両方の利点を活かせるシリーズ・パラレルハイブリッドは、さらにポテンシャルが高いといえそうだ。

 とはいえ、アクアのハイブリッドシステムは初代プリウスから長年に渡りブラッシュアップされてきたものであり、ライバルに対して熟成されている。システムとしてデビューしたばかりの日産e-POWERを横並びで比べるのはアンフェアといえるかもしれない。

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