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【45歳以上で増加】高齢者のペダルの踏み間違い事故はどうすれば防げるか? (2/2ページ)

【45歳以上で増加】高齢者のペダルの踏み間違い事故はどうすれば防げるか?

45歳以降は踏み間違いが増加するという資料もある

 このところ、高齢者の運転ミスによる重大事故の報道が続いている。注目が集まるとバイアスがかかる傾向にあるため、報道件数=発生率というわけではないが、運転免許をもつ高齢者が増えていることで、今後も発生件数は増えていくトレンドにある。

 なかでもアクセルペダルとブレーキペダル(ABペダル)の踏み間違い事故が目立つ印象を受けるだろう。しかし、意識して踏み間違えることはないわけで、無意識の行為であったり、ミスをした焦りから踏み間違えたりしていると考えるのが妥当だ。事故原因としてドライバーが「ABペダルを踏み間違えた」というのは結果論であり、踏み間違える原因があるはずだ。

 その理由として、指摘されるのはABペダルの操作はいずれも主に右足で踏みつけるという同じ(厳密には異なるが)動作であることから間違いに気付きづらいということ。とくに焦ってしまったときに、人間は足を踏ん張ってしまう傾向にあり、間違えて踏んだアクセルペダルを、さらに全開にしてしまうという悪循環が事故被害を大きくしてしまうと考えられる。

 そして、ABペダルの踏み間違いは高齢者に限った話ではない。ちょっと古い資料になるがイタルダ(財団法人 交通事故総合分析センター)が2010年に発表したリポートによると、ペダルの踏み間違いに起因する事故の年齢別発生率は、運転免許を取得して間もないドライバーが多いと思われる24歳以下では若干多く、そこから44歳程度までは減少していくが、45歳以降は増え続け、55~64歳で24歳以下と同程度の発生率となり、75歳以上では若年層の3倍近い発生率となっている。

 つまり、ある程度若いうちからペダル踏み間違いをしないような習慣を身につけておくことは中年以降の事故防止にも役立つというわけだ。

  

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