【今さら聞けない】ブレーキオイルには走り方で選んだほうがいい「レベル」があるって本当? (2/2ページ)

スポーツ走行が好きな人はDOT4以上が望ましい

 グリコール系ブレーキフルードの主成分であるエチレングリコールは空気中の水分を吸収する性質を持っていて、この水蒸気の吸収率のことを吸湿率という。長期間使っていると、フルードの吸湿率が高くなって、沸点が下がり、フルードにエアが混入しやすくなるので、吸湿率3.7%時の沸点も各グレードの基準になっているというわけだ。

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 ということで、数字だけ見ると黙ってDOT5にすればベストなような気がするが、例によって、グレードが高くなるほど、高価であり、しかもドライ沸点が高いフルードほど、吸湿性が高い=劣化が早い傾向がある。

 というわけで、街乗りオンリーなら、DOT3でOKだが、スポーツ走行が好きな人は、DOT4以上が望ましい。

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 交換サイクルは、一般的には車検毎。サーキットを走る人などはもっとこまめな交換が必要で、ブレーキタッチが柔らかくなってきたな(エアが噛んできた証拠)と思ったら、早めにエア抜きを行うこと。エア抜きを行う際は、主成分の違うフルードの混入は厳禁。DOT数もできれば同じ数字のモノを使うこと。

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 そして、スポーツ走行の走行頻度にもよるが、半年から1年毎には、エア抜きではなく、全量交換するのが理想。

 ちなみに、レーシングカーでは、当然1レースごとにフルード交換してしまうので、長期使用後の沸点=ウェット沸点は無関係で、ドライ沸点だけに特化したレース専用のブレーキフルードを使っている。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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