日本遺産認定の焼き物の里を見に行こう!
地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを文化庁が認定する日本遺産。前回このコーナーで紹介した「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴~日本近代化の躍動を体感できるまち~」と同時に2016年度に認定されたのが、「日本磁器のふるさと 肥前 ~百花繚乱のやきもの散歩~」である。長崎県としては3つ目の日本遺産入りとなる。この肥前の日本遺産は、鎮守府と同じく、長崎県単独ではなく、佐賀県(唐津市、伊万里市、武雄市、嬉野市、有田町)との共同認定となる。
日本遺産とは、文化財(文化遺産)の価値付け、保護ではなく、地域に点在する遺産を「面」として地域活性化を図ることを目的とした認定制度。昨年の4月から始まり、現在37のストーリーが認定されている。
陶器ではなく磁器である
もともと肥前の地では、陶器の産地として窯業が行なわれていた。そこへ16世紀末の豊臣秀吉による朝鮮出兵の際に肥前の各大名が朝鮮半島から連れ帰った陶工の技術が伝わって、さらに各地で良質の陶石が発見されたこともあり、この九州北部の各地域に磁器生産が盛んになったと言われている。
3つの産地の異なる発展
窯業の街のグルメ「冷や汁」
取材:2016年10月下旬