【試乗】1.4LターボのVW「The Beetle R-Line」はちょうどいいスポーティさ (3/3ページ)

1.4Rラインが示した圧倒的にスポーティな走り

 一方、ザ・ビートルよりずっと大きく重いパサートやトゥーランを軽々と走らせる1.4リッター、150馬力、25.5kg-mユニットを搭載したRラインは、なるほど十二分なパワー、トルクを柔軟に、ウルトラスムースに発揮。

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 タイヤサイズが1.2リッターモデルの16インチから17インチなることもあって、ステアリングの応答性は1.2リッターモデルとは別次元。よりキビキビ感、軽快感あるしっかり硬めの乗り心地、フットワークを味合わせてくれるのだ。

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 とくにサスペンションのしなやかな動き、ストローク感、自然なロール感はゴルフを思わせるもの。Rラインにはパドルシフトも備わっているから、山道でも走りやすく、飛ばすほどにトルキーでひらりひらりとしたスポーティな走りを楽しみ尽くせる。

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 そう、Rラインの名に恥じないザ・ビートルなのである。ザ・ビートルを最新のスタイリッシュさ極まるデザインや雰囲気だけでなく、走りの質にも満足したいなら迷うことなくこちらだ。

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 ただ、ゴルフやパサートにはない、荒れた路面でのロードノイズ由来のこもり音の発生はちょっと気になったし、ザ・ビートル全体を見れば、MQBプラットフォーム以前のモデルゆえに自動ブレーキやアダプティブクルーズコントロールが未装備で、インフォメーションも英語表記のみ(ゴルフ7以降のモデルは日本語表記に)など、改良を受けてもデビュー年次の古さを感じさせる部分はないでもない。それが解決されるのは進化したMQBプラットフォームが採用されるはずの次期型まで待つしかない。

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 では今、ザ・ビートルは買いではないのか? そんなことはない。くり返すけれど、最新かつ待望の1・4リッターTSIエンジン搭載のRラインの出来映えはよく、限定車やゴルフGTI譲りのパワーユニットがおごられる2.0Rラインを除くザ・ビートルの走行性能全般を一気に現代のレベルへと引き上げている。

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 購入時に1.2リッターと1.4リッターモデルを比較試乗すれば、その排気量差、価格差ぶん以上の違いが走りだした瞬間からわかるはずである。

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 (写真:増田貴広)


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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