商談NGその4「店長(責任者)を出せ!」と要求する
基本的に、セールスマン個々に与えられた範囲を超える大幅な値引き額は所長などの責任者の許可がないと提示できない。
役職のついたベテランでもない限り、セールスマン個人の判断では大幅な値引きを提示できないわけだが、いかにも若手、あるいは女性のセールスに対応されたからといって、ミスや失態を犯したわけでもないのに「お前では話にならないから所長を出せ」などと要求するのは避けたい。
要求したところで所長が矢面に立つことは滅多にないし、商談の雰囲気が悪くなるだけだからだ。
逆に、アッサリと所長が出てきて「これ以上は無理です」と言い切られた打つ手がなくなるので、その店舗で大幅値引きをゲットできる可能性は低いと判断しよう。
また、経験が浅かったり成績が良くなかったりするセールスの方が水面下で所長に泣きついて、大幅値引きの許しを得やすくなるようなケースもありうる。
商談NGその5「商談が佳境に達してもなお、結論を先送りにする」
その月最後の週末、どうしても受注の数字をあげたいタイミングでホット度の高い客(確実に買う気のある客)との商談が夜にまで及んだ場合など、セールスマンとしては契約を取らずには終われない!という心境になるものである。
買う側としてもかなり満足できる条件が提示され、さらに「ここで決めてくれれば、もっと●●にしますので!」とのお約束の決めゼリフが出たら、いよいよ限界に達した状況だ。ここで欲を出して結論を保留し、商談を引き延ばすのは得策ではない。
「この条件を持って、明日他店へ行けばもっと安くなるかも!」とか、「乾いた雑巾をまだまだ絞りきってやる!」などと考えたくなる気持ちもわかるが、本当に限界を感じさせる状況となった場合は、結論を先延ばしにするよりその日中にハッキリさせた方が良い結果が得られやすい。粘るなら、その日中だ。
「ここで決めてくれれば!」のセリフで結論を出させようとするのはセールスマンの常套手段だが、粘れば粘るほど値引きが拡大するわけではないことを覚えておこう。