ブースト圧は無制限に上げられるわけではない
エンジンパワーは、吸入空気量に比例するので、こうしてブースト圧を上げれば上げるほど、エンジンはどんどんパワーアップさせることができるが、それに伴いエンジン強度や異常燃焼(ノッキング)の問題も生じるので、無制限にブーストアップすることはできない。
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そのため、ターボにはバイパスバルブ(アクチュエータ式とウエストゲート式がある)が設けられていて、設定以上にブースト圧がかからないよう制御している。
ちなみにホンダの第2期F1参戦時代、1987年にターボの過給圧が最大4バール、88年には2.5バールに制限されたことを覚えている人も多いはず。
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この「バール」は、かつて気象情報の気圧の単位だった言葉。1気圧=1atm = 1.01325 バールになる。台風情報などでは、「気圧は●ミリバール」などといわれていたが、今日では、国際単位のヘクトパスカル(hPa)が使用されている。