海外のスタンドで売られているガソリンのオクタン価が高い
輸入車はほぼすべてハイオク指定。と聞くと、日本車オーナーの方は「ホントに? 贅沢だよなぁ」と思うかもしれない。実際に輸入車に乗っている方にとっては、高出力車ならイザ知らず、実用車でもハイオクはきつい……だろう。じつは買ってビックリしたというひとも多い。
実際、確かにハイオク指定だ。個人的に乗り継いでいる小排気量の60馬力や70馬力程度のド庶民モデルでもハイオクを入れなくてはならず、正直つらい。最初はなぜかわからなかったし、高級感というか特別感を演出するためなのか? なんて勘ぐったりもした。
もちろん理由はキチンとある。実際、現地に行ってみるとわかるのだが、ガソリンの商品区分というか、売っている種類が違うのだ。
具体的には3つ。欧州(アメリカも同じ)では国によって少し異なるが、オクタン価でいうと、91/95/98あたりとなる。ちなみに一番下の91はあまり売られなくなっているようだ。そうなると、感覚的に日本のレギュラーに該当するのが95で、ハイオクが98になるイメージだろう。
一方、日本はというと、ご存じのようにレギュラーとハイオクのふたつのみで、石油会社によるが90と100となる。つまり、日本のレギュラーではオクタン価が足りなくなるので、ハイオク指定になってしまうわけだ。
日本もレギュラーを95にするか、真ん中を作ればいいじゃないかと思うかもしれないが、インフラ的に今さらの変更はきつし、そもそも国産車が困っているわけでもない。だから、必要はまったくないといっていいだろう。
ちなみに、どうしても節約したいという場合は、レギュラーとハイオクを半分半分で入れれば、オクタン価が95になる。一時、半分ずつ入れられる給油器はあったが、最近は見なくなってしまった。ただ、セルフであれば、自分でやればいいだけだし、そんなに手間もかからないだろう。