ラゲッジは高さ方向なら国産3台が優位
ではコンパクトクラスでは気になる使い勝手なども触れておこう。
まずはインテリア。インテリアの質感ではデザインに惚れて買っても絶対に後悔しないほど、細部にまで凝ったフィアット500。
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軽自動車にしてポップで、たとえばエアコン操作パネルの上質感が光るキャストスポーツ。
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インパネにまでシート地と同じファブリックをあしらったスマートフォーフォーが際立つ。
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パッソもなかなかだが、N-ONEはフツーだ。
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続いてラゲッジもみてみよう。床下収納を完備するのはキャストスポーツ、N-ONE、パッソ。キャストは後席スライドでラゲッジ奥行きを890〜1320㎜に可変できて便利である。
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高さ方向にゆとりがあるのは国産3台。ラゲッジフロア地上高が低く重い荷物を乗せやすいのはN-ONEだ。逆にスマートはかなり高め。フィアット500は平均的な使い勝手となる。
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お次はシートだ。フロントシートでは、シートクッションが長く落ち着いた着座感が得られるのはフィアット500とスマート。両車500㎜前後もあり、長時間の着座に向く硬めのかけ心地。
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一方、ソファ的かけ心地なのがセミベンチタイプの国産3車。パッソは背中の包まれ感、キャストは適度なホールド感が好印象。デザイン&掛け心地のバランスならフィアット500。
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リヤシートは、前席に対しシートが高めにセットされ前方見晴らし性がよく、足もとがフラットで居心地いいのは軽自動車の2台。
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パッソの膝まわり空間は5台中最大。空間の広さなら国産3台だ。
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スマートは4ドアでも前席ハイバックシートで後席に座ると足もと狭く圧迫感あり。
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フィアット500はシート幅が広く2ドアでも乗降間口はスマートと同等だ。
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最後にコストパフォーマンスについてまとめてみよう。コストパフォーマンスに優れるのはズバリ、デザイン性と可愛さだけじゃなく、市街地、高速、山道を含めた走りも楽しいフィアット500。1.2ポップだとマニュアルエアコン、ハロゲンヘッドライトになるものの、それでも199万8000円は超買い得。
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そして162万円の軽にして大人のスポーツテイストを存分に味わえるキャストスポーツも中身が濃く買い得。自動ブレーキを標準装備するのはパッソとキャストで、N-ONEはオプション設定となっている。
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また今回高速道路と一般道にて燃費も計測した。結果は以下の表のとおりなので参考までに見てほしい。
(写真:増田貴広)