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【意外と知らない】以前中古車屋でよく見かけた「フル装備」とは?

【意外と知らない】以前中古車屋でよく見かけた「フル装備」とは?

パワステ・エアコン・パワーウインドウを示す!

 中古車販売店などに行くと、フロントウィンドウに車両価格や車名、年式のほかにその車両にどんな装備が備わっているかを表したポップが貼られている姿を目にすることがあるだろう。

「社外ナビゲーション」や「フルエアロ」、「社外アルミホイール」など、そのクルマの特色を表すものが多くあるが、その中に「フル装備」と書かれたものを見たことはないだろうか? ここでいう「フル装備」とは一体なにを示しているのだろうか? 

「フル装備」と聞くと、さぞかしオプションパーツが満載されているのだろう、と思う人もいるかもしれないが、じつは中古車の「フル装備」とは、「エアコン」、「パワーステアリング」、「パワーウインドウ」の3つ(一部ではオーディオを含む4点)が装備されているクルマのことを指すのである。 これはまだまだそれらの装備が一般的ではなかった時代に作られた言葉であり、当時はこの装備をすべて標準装備していた車種はアッパーミドル以上の車種に限られていた。つまり一般的な小型車などではオプション装備、もしくは設定がないという時代であったため、「ほかの中古車とは違いますよ!」という意味が込められた言葉であったのだ。

 ちなみに当時のオプションのエアコンはメーカーオプションではなくディーラーオプションであり、カー用品店で後付けパワーウインドウキットが販売されていた。

 現在では一部の商用車やモータースポーツベース車以外、この装備を備えない車種はなくなってきたため、死語となりつつある「フル装備」という言葉。今では中古車サイトなどの絞り込みでも「衝突被害軽減ブレーキ」や「パーキングアシスト」、「全周囲カメラ」などを選んで探せるようになってきており、近い将来「フル装備」の概念が変わる日が来るかもしれない。

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