最悪の場合ブレーキフルードが吹き出す
ディスクブレーキに使われているブレーキバッド。回転しているディスクを両側から挟んで止める。ちなみにドラムブレーキに使われているのはシューと呼ばれ、ドラムに対して内側から押しつけて止める。どちらもママチャリの前後のブレーキをイメージすればいいだろう。どちらも減ってなくなると、当然ブレーキは効かなくなる。
ただそれだけ、といいたいところだが、止まらない以外にも発見が遅れると大変なことになる。大きなところでは、摩擦材がなくなると金属がむき出しになることから、ディスクやドラムをキズ付けてしまう。
場合によってはガリガリになって、発見が早ければパッドやシューの交換で済んだモノが、大きな出費が必要になる。
また、パッドやシューがなくなった状態で強くブレーキを踏むと、押しているピストンが飛び出して、内部のブレーキフルードも噴出してしまう。ブレーキフルードには塗装に対する攻撃性があるので、ホイールやホイールハウス内の塗装がブヨブヨになることも。
そうなると、摩擦材がなくなったとはいえ、少しでも残っていればゆっくりとでも止まれるのが、まったく止まることはできなくなってしまい、危険なことこの上なし。
日頃からバッドの減りには注意を払うようにしたい。アルミホイールならスポークのすき間か確認できることがあるし、また国産車の場合は限界値になると金属のツメがローターに当たってキーキーと音を立てて教えてくれるし、輸入車は警告灯が付いている。
シューについてはドラムのなかに入っているのでなかなかわかりにくいが、異音や振動でわかることがあるし、フロントのパッド交換2回に1回の交換を目安にしていれば問題ないだろう。