【2018年から義務化】EVやHVの接近音は世界基準で音量や周波数も規定

現在の聞こえにくさが改善されるか

 フルハイブリッドや電気自動車、燃料電池車といった電気モーターだけで走行することのできるクルマには、しばらく前から車両接近通報装置が備わっている。

web-cartop_1_84

 これの仕組みは、聴覚によって接近車両を判断している視覚障がい者団体からの要望で、実験などを行った上で、国産車に採用されたという経緯がある。その段階ではオフスイッチも備わり、また音量や周波数についても道路交通法で定められてはいなかったが、このたび電動車両への車両接近通報装置が義務化されることが決定した。WEB CARTOP

 この義務化について、一部では日本だけのルールと思われている節もあるが、この規制は国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラムで決まった世界基準である。そのルールメイクにおいて日本が大きな役割を果たしたのは、前述したような国内での先行採用ともいえるバックボーンがあるからにほかならない。WEB CARTOP

 ただし、現時点での接近騒音については「接近をしても気付かない」、「小さすぎて聞こえない」といった声もある。そこで世界的なルールメイクにおいては、音量増はもちろん、周波数についても規定されることになった。とくに周波数については、高齢者になるほど高周波が聞こえなくなる傾向にあることも考慮した数値となっているという。WEB CARTOP

 なお、新しい接近通報装置の義務化の実施スケジュールは、新型車が平成30年(2018年)3月8日から、継続生産車は平成32年(2020年)10月8日からとなっている。

 【詳しくはこちら】

 国土交通省:「ハイブリッド自動車等の車両接近通報装置」及び「前照灯の自動点灯機能」を義務付けます。道路運送車両の保安基準等の一部改正について

 http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000220.html


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

新着情報