逆パターンのシフトから速すぎて言えなかった最高速まで
2016年11月19日、20日に鈴鹿サーキットで行われる、『SUZUKA Sound of ENGINE2016』に集結するマシンのうち、日産系のレジェンドカーのヒミツを、ポロリと紹介。
①スカイライン2000GT(S54)のヒミツ
1964年の第2回日本GPで、ポルシェ904に一太刀浴びせた、2代目スカイライン。
ちなみにスカイラインのアイデンティティともいえる、丸いテールランプもこのS54が元祖。
②R380のヒミツ
1966年の日本GPの優勝車。開発リーダーはスカイラインの生みの親、桜井眞一郎さん。
当時最先端の空力ボディは、東京大学宇宙航空研究所で風洞実験までして開発された。プリンス自動車工業と日産の合併後、1967年に改良型のR380AⅡで、当時、茨城県の谷田部にあった自動車高速試験場テストコースで、平均速度230㎞/h以上など、7つの世界速度新記録を樹立した。
しかし、その最大の謎は、コックピットの足元が、ドライバーが乗り込めないぐらい狭いこと。タイトなドライビングシューズですら、乗降、そしてペダル操作に支障が出るほどの狭さで、当時のドライバーが、どのように運転していたのかが定かではない。
余談だが、ステアリングも円形ではなく、なぜか下部ではなく、上部が途切れたC型のデザイン……。
写真のR380は、1996年に桜井眞一郎氏が起こした会社、S&Sエンジニアリングで当時の図面をもとに復刻されたクルマだが、現役時代のR380のコックピットもここまで狭かったどうかは、ニスモのスタッフも把握してはいないようだった……。