【試乗】加速でシートに身体がめり込む! テスラ・モデルXはスーパーSUV (2/2ページ)

シートに身体がめり込む強烈な加速!

 試乗車はモデルX P90DL。P90は90kWhのバッテリーを意味する。Dはデュアルモーター・AWDの意味だが、モデルXはすべてがAWD。LはLudicrous=ルーディクラス(馬鹿げた・冷笑)モード搭載を意味する。

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このモードを選ぶと、全長5m、全幅2m越えのボディ、車重2.5トンの巨体が0-100km/h加速3.4秒!! 0-400m加速11.7秒!! 頭も体もシートバックにめり込む、ロケットダッシュ機能だ。瞬時に出た速度を一撃で沈めるブレーキ力も凄まじい利き味。スーパーカー然としたキャリパーとローターサイズを見れば納得できる。

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速い加速に慣れている者でも、思わず大声で叫ぶその超絶な加速Gは、実際何に使うのか? 日本的感覚では意味不明だが、欧米では要人警護のために、猛然とダッシュして逃げる必要があるから、そのためか!?

 何かの折にテスラという乗り物(モデルを問わない)に体験試乗頂けると、表現がオーバーじゃないことがおわかり頂けると思う。

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 そぼ降る雨のなかでの試乗は、東京都内から高速を経由して神奈川県の箱根まで。3名乗車はこのクルマにとっては空車に近いのか、アクセルひと踏みで無抵抗に転がっていく。一方、アクセルを戻すと、回生が強く働き減速Gも強い。結果、高速移動でのバッテリー消費量は少ない。ちなみに満充電での航続距離は467km。

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自慢のオートパイロットをON。カメラとレーダーと超音波センサーが前後左右、車輌の周囲を監視する。水煙のなか、室内の、パソコン2台分はあるモニターに周囲の状況が映し出される。が、そこに忽然とバイクが映った瞬間の驚きとショック!! ドライバーの肉眼では存在を確認できていなかったからだ。


ステアリングを保舵する必要があるのは、ドライバーが正常にいるかの確認でもある。運転以外の他のことをちょっとやろう、と思わせるほどの安定走行。レーンチェンジはウインカー作動と同時に、変更する側のレーン状況を判断して、変わるというときは潔くスッと自動ステア操作。

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箱根のワインディングもウエット路面だが、深い水たまりや川のように雨水が流れるコーナーをミズスマシ状態。スッ、スッと姿勢を変える。もちろん安定しているので、旋回途中でアクセルをガバッと踏み込む。

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 瞬間的に押し出されてアンダーステアになるが、即モーター出力を絞り、アンダーステアを打ち消すために4輪のブレーキを独立して制御。一瞬にして、もとの旋回ラインに戻してしまう、スーパーハンドリングSUVである。

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 一家に一台!! と言いたいが、価格は895万円〜。補助金が60万円になるので、行ける方はお試しアレ。

 日本のEV勢がこの域に達するのと、テスラが庶民向けの「モデル3」で降りて来るのと、どちらが早いか? 期待と興味で盛り上がる。

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