運転次第では2〜3万kmで交換が必要になる
クラッチの寿命は、摩擦材の種類、クラッチの容量、駆動方式(4WDが一番つらい)、エンジンパワーの大小によっても違ってくるが、一番影響するのは、ドライバーの操作方法。
同じクルマ、同じクラッチでも、2~3万kmでダメにする人もいれば、10万km以上もたせる人だっている。
クラッチが摩耗する原因は、半クラッチの長さ。発進時の半クラッチの時間が長いと、当然クラッチの摩耗は早くなるし、ゼロヨンのスタートダッシュのように、半クラッチ状態で大きなトルクをかけると、あっという間にクラッチがダメになることも。
同様に、シフトチェンジをめんどくさがって2速発進などを多用すると、半クラッチ時間が長くなるのでクラッチの減りも早くなる(空荷のトラックなどを除く)。
その他、シフトチェンジ以外ときまで、左足をクラッチペダルの上に載せたままにしておくと、本人の気が付かないうちに、半クラッチ状態になっていて、クラッチを消耗しているというケースもある。シフトチェンジ以外のときは、フットレストに左足を載せておこう。
かつては、ポルシェ911などはクラッチが減りやすいクルマといわれ、クラッチを長もちさせられるかどうかも、ドライバーの腕の良さ(脚の良さ?)を判断する基準になっていたこともある。
ポルシェのようなRRに限らず、MRや4WDなど、トラクション性能がよく、なおかつハイパワーなクルマは、必然的にクラッチの負担が多いわけだが、強化クラッチに交換する前に、まずは自分のアクセルとクラッチの連携を見直してみることをおすすめする。