【マツダGLOBAL MX-5 CUP】レース2で日本の堤選手が表彰台獲得! (2/2ページ)

初の世界戦王者はアメリカのナザニアル・スパーク選手!

 そして日曜日。この日も早朝のサーキット周辺は霧に包まれていて、イベントスケジュールは大幅に遅れたが、時間が進むにつれ青空が広がり雲一つない好天に恵まれた。

 レース2のグリッドは、予選のセカンドベスト(2番目に速いラップタイム)でグリッドが決められた。堤選手はレース1同じ5番グリッドからローリングスタート。好スタートを決め、序盤は4番手で先頭を行く#8ナザニアル・スパーク選手、#63ロビー・フォーリー選手、#16ジョン・ディーンⅡ選手のあとに着いての走行を続ける。ちなみにこの3人はレース1で表彰台に上がった選手だ。

 5周目に後方でクラッシュがあり、ペースカーが導入され、3周に渡ってクールダウン。少し離れていたトップとの差もなくなり、8周目に再びスタートが切られた。中盤、同じチームの車両を使う、チームメイトといえるモリツ・クランツ選手に先行されるなどいったんは5番手まで下がったものの、その後は挽回。最終ラップの入った段階で堤選手の順位には4番手だった。

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 そして、最終ラップ5コーナーの立ち上がりで3番手に落ちていたフォーリー選手がシフトミスによりギヤを壊してしまい、堤選手はこれを難なくパスして3位に入った。

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 トップでチェッカーを受けたのは、予選トップタイムをたたき出していたナザニアル・スパーク選手。「レース1では、フォーリー選手に前に行かれましたが、その走りをしっかりチェックしていたので、自分も彼のように走ればいい、としっかりと走り切りました。もちろん後ろからのプッシュもあったのですが、それに負けないよう自分もプッシュをしました」。スパーク選手は、レース1で2位(59ポイント)、レース2優勝(62ポイント)を獲得、合計121ポイントで、この初開催となるグローバルMX-5カップ世界戦のチャンピオンとなった。

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 レース後、堤選手はしっかりと表彰台という結果を残した安堵感を漂わせながらも、「今日は昨日のレースで学んだことをしっかり反映させるようレースを心がけました。トップグループに着いて行って、タイヤもブレーキも温存して、ラスト15分で仕掛けるという作戦をとっていました。スタートからバトルを繰り返しているとタイヤがもたず、後半タイムが遅くなってしまうのです」

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「そうならないためにも、前半で仕掛けられてもそこで無理してバトルをしてトップ集団に引き離されるようになってしまっては意味がないので、パスされてもいいのでトップに離されないよう心掛けました。しかし、今回は無線がトラブってしまってピットとの連絡ができなくなってしまいました。
途中でペースカーが入ったりして、ラスト15分のタイミングがつかめず、いつの間にかファイナルラップに入ってしまいました。昨日のレース1よりも、車両はもちろん自分自身も余裕があっただけに、残り15分のタイミングがわかればもっと早い段階で前車をパスすることもできたわけで、悔しい気持ちでいっぱいです」とコメント。

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グローバルMX-5カップについては「車両に装着するモノによって差がつくレースと違って完全にイコールコンデションでのレースですが、イコールすぎて、相手のミスがないとなかなか追いつかないというのも事実です。ただ、タイヤやペース配分など、いろんなことを考えなければならないのでドライバーの真価が問われるものだと思っています。また45分間のレースというのもあまり経験のないレースだけに、来シーズンのシリーズ開催を楽しみにしたいですし、またこの場に帰ってきたいと思います」とコメントしてくれた。

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 今回予選セッションでのクラッシュの影響でレースに出場することができなかった北平選手は「日本では見られない光景、そしてチームスタッフ、サーキットの雰囲気、そんなどれもに魅了されました。この場でレースができないということが本当に悔やまれます。でも気もち的には落ち込んではいません。初めての海外でしたが、世界に挑戦したいという気もちになっています。ぜひ、日本に帰って、また頑張って、もう一度この場に戻ってきてリベンジしたいと思います」

 2017年シーズンから国内でもシリーズ戦が開催されることとなる「GLOBAL MX-5 CUP」。すでに2016年からシリーズ戦が開始されたアメリカでの同シリーズと全く同じレギュレーションで争われることとなるわけだが、このジャパン・シリーズでの上位入賞者には来年アメリカで開催される世界一決定戦への出場権も付与されるという。

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 (写真:青山義明)


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