予選5番手の堤選手は決勝を8位でフィニッシュ
今回は、中心となるアメリカ側も多彩なドライバーが参加していることをアピールすべく、バリエーションに富んだドライバー・ラインアップとなっている。
14歳のときに、デイトナレースウェイまでやってきて、自身のプレゼンテーションをし、MX-5カップに参戦することとなったオーロラ・ストラウス選手はレース会場での国歌斉唱も担当。また今回最年長のドライバーであるティム・プロバート選手はMX-5カップの開催初年度から参戦しているベテランのドライバーである。
今回の世界戦には、アメリカからの10名の選手のほかに、日本、欧州、オーストラリア・マツダから9名のドライバーが選抜され、合計19名での世界戦が初開催となったのである。
レースウィークは、9月9日の予選日から3日間のスケジュールで開催となった。予選日には、練習走行2回と予選セッションの各30分ずつのセッションがあり、予選では堤選手が1分42秒578のタイムで、このコースに慣れているアメリカ勢に割って入る5番手のタイムを獲得する大健闘。
一方北平選手は、予選セッション中にスピンした車両を避けた際にウォールに接触し、マシンを大破。本人に大きなケガはなかったものの、この世界戦決勝欠場となってしまった。
変わって翌10日。この日も早朝は霧に包まれていたものの、日が昇るにつれ好天に恵まれた、アメリカ・カリフォルニア州モントレーにあるマツダ・レースウェイ・ラグナセカでは決勝レース1が開催となった。
5番グリッドから出走の堤選手は、ローリングスタートでうまく前車をパスし、3番手で1コーナーへ進入し、ポジション・アップを果たしたものの、その後自身のコースアウトなどもあって、ジリジリと順位を下げていく。45分間のレースは、最終盤にクラッシュがありイエロー・コーション。ペースカーランのままチェッカーとなった。堤選手はトップと同じ24周を走行し、8位でフィニッシュした。
レース後堤選手は「初めてのラグナセカでの決勝で、昨日とは違うテール・トゥ・ノーズでの走行となりました。地元勢とのコーナーでの走り方が違っていて、彼らはコーナーの進入で奥まで突っ込んでいく走りをしていました。それで自分もついていったら飛び出してしまって……」「今日は初めてのレースでしたが、タイヤの(グリップ力の)落ち幅もわかりましたし、明日はいい走行を皆さんに見てもらえるよう頑張りたいと思います」とコメント。
レース1は、#63ロビー・フォレイ選手、#8ナザニアル・スパーク選手、#16ジョン・ディーンII選手の順でアメリカ勢が表彰台を独占した。フォレイ選手は「トップグループを走るメンバーはよく知っている仲間だったので、レース4分の1を過ぎたあたりで勝利を確信しました。昨年の結果で今年はロード・トゥ・24の奨学金をもらってレースを続けています。マツダの全面的なサポートにすごく感謝しています。今回は国内だけでなく多くのMX-5仲間と一緒に過ごせるとてもいい時間となっています」とコメントしている。
(写真:青山義明)