バッテリーが元気な状態なら2時間程度の渋滞は問題ない
というわけで、夏場の渋滞で、エアコン、ライト、ワイパー、オーディオ、ブレーキランプを同時に使い、アイドリングが長時間続けば、最悪、エンジンがかかっているのに、バッテリーが上がり、その場で動けなくなってしまう可能性もある!
もっとも、バッテリーが弱っていなければ、2時間ぐらいの渋滞なら電力不足で止まる心配はないので、行楽シーズン前には、一度バッテリーの点検を。ちなみにAさんの場合は、バッテリーの劣化が原因ではなく、オルタネーターの経年劣化で発電容量が半減してしまったのが、バッテリー上がりの原因だった。
オルタネーターは耐久性のある部品なので、10年ぐらいは問題ないが、それ以上使っている人は、バッテリーを交換する際にでも、発電量をチェックしてもらうことをおすすめする。
オルタネーターのトラブルで多いのは、ICレギュレータ、ダイオード、ベアリングの順。ブラシの摩耗は思ったほどは進まない。AさんもICレギュレータが劣化して、通常走行時はともかく、アイドリング付近の発電量が激減していたとのこと。ICレギュレータがトラブルと、チャージランプが点灯しないこともあるので、古いクルマで、バッテリーの寿命が短いと感じる人は、オルタネーターを疑ってみるといいだろう。
オルタネーターが劣化した場合、リビルド品が保証付きで安価に出回っていているので、これを利用するのがベスト。中古品は安心できないし、現品をO/Hするより手っ取り早い。
(文:藤田竜太)