安全面だけでなく生活を楽しくする側面も
先日、「自動運転技術で私たちの生活はどう変わる?」というテーマの公開シンポジウムが、120名を招待して東京・六本木ヒルズ内にある六本木アカデミーヒルズで開催された。
まずクルマの運転の特徴として
1:絶えず注意が欠かせない
2:運転席に拘束されている
3:事故の脅威にさらされている
という3つのデメリットがあり、負担、ストレスが大きく、クルマの運転というのは決して楽な作業ではないという。
ナビゲーターの林 修先生も、幼少期に両親がクルマのなかで必ずケンカをしたという思い出があり、運転のストレを再確認していた。
また、事故の原因の8割は発見の遅れだという。発見の遅れとは、わき見や考え事、ぼんやりしていたことなどだといわれている。発見の遅れとひと括りにされて統計には表れていないが、疲労運転や過労運転による居眠りなども実際には数が多いのではないかといった講義も行われた。
設定した約30km~100km/hの車速で、車間距離を保つように制御し、車線の中央を走行するようにステアリングを制御(50km/h以下では先行車がいる場合のみ作動する)する。これにより、渋滞走行や長時間の巡航走行による運転負荷を軽減するという。
もちろん、プロパイロットは自動運転のレベル2で、あくまでも運転の主体はドライバーである。それでも家族でドライブに出かけ、帰りの運転が気になって楽しめない、などということがなくなり、家族で目いっぱい楽しんで帰ってこられるようになるという。
つまり自動運転のよいところを利用するというスタンスが今の自動運転レベル2との付き合い方なのではないかと思う。
今回は日産のプロパイロットを中心としたレベル2の自動運転の話に終始したが、今後、このプロパイロットも拡大採用及び進化もさせていくということで、より多くのユーザーによる使用を経ればさらに面白い内容に変わっていくのだろうと思われる。今後も継続して、こういったシンポジウムが開かれることを期待したい。
(写真:青山義明)