レッドゾーンで回し続けるのはエンジン破損に繋がる
ちなみにレッドゾーンの始まりの回転数はレブリミットといい、これを超えることはオーバーレブという。もちろん余裕は見ているので、超えたらすぐにエンジンが破損することはないけど、超えないに越したことはないし、リミッターが付いているので超えることはない。
ただし、MT車でのシフトダウンにおいてはオーバーレブを防ぎようがないので、悪しからずだ。
また性能的にも、エンジンの最高出力は基本的にレッドゾーン手前で発生するので、無理して回してもパワーは先細るだけで、意味はない。
では、レッドゾーンで回し続けると、破損するのはわかるのだが、具体的にエンジン内部はどうなるのだろうか。まず一番の問題がバルブ。吸気と排気のバルブが常に開閉しているのはご存じだろうけど、ここはスプリングで押さえつけていて、カムが押したときだけ開くという仕組み。まさにポコポコ閉じたり開いたりしている。
リズミカルに動いているのが、高回転だと閉じるのが間に合わなくなるなどしてしまい、ピストンとクラッシュ。バルブサージングという現象で、こうなると当然エンジンはオシャカだ。
またオイルの潤滑が間に合わず、油膜切れで焼き付きなども起る可能性も高まる。バルブのないロータリーエンジンのレッドゾーンはこちらの対策として決められている。