100km/hオーバーでも余裕のEV走行
業界内で「現行プリウスの大本命」といわれているプリウスPHV。発売は今冬だが、ひと足早くプロトタイプの試乗会が開催されたので、リポートしよう。
会場は千葉県の袖ケ浦フォレストレースウェイ。決してサーキットをガンガン攻めるクルマではないが、発売前のプロトタイプということで、サーキットでの試乗となった。
ピットレーンに並べられたプリウスPHVは、見た目からして違う。MIRAIほどではないものの先進的。それでいて、プリウスよりも重厚さを感じさせるものだ。
さらに車内に乗り込むと、11.6型ディスプレイが圧倒的な存在感を発揮。全体のデザインは変わらないが、メッキパーツはプリウスと違いサテンメッキとするなど、質感も高められている。
ステアリング右下のパワーボタンをオン。シフトノブをドライブに入れ、ゆっくりと走り出す。タイムを競うイベントではないので、ほどほどのペースで走るが、エンジンはまったく掛からず、EVのまま。アクセルを全開にするとエンジンが掛かりやすくなるとのことだったので8〜9割ほどの踏み込みに抑えて加速していく。
今回のプリウスPHVは、従来の駆動用モーターに加えて、発電用のジェネレーターをモーターとしても活用する「デュアルモーターシステム」を採用している。通常は駆動用モーターのみで走り、さらにパワーが欲しいときにはジェネレーターの駆動力も加わり、ワンランク上の加速感が得られるわけだ。
トルクフルな走りでグイグイと加速していった結果、なんと120km/hまでEVだけで走ることができた。コースの関係でそれ以上は試すことができなかったが、トヨタのテストコースでは135km/hまでEVのみで走れたとのこと。駆動バッテリーに余裕があれば、日常的な買い物などほとんどのシーンで、EVのみで走れそうだ。