パターンによって音や走りが変わる
この溝の部分とブロックの部分の比率を、シーランド比(※)と言って、一般タイヤではシーランド比30〜40%で、ウィンタータイヤでは同50%前後が標準的だ。(※溝の部分をsea(海)、ブロックやリブをland(陸)に例えている)。
ウェット走行のことを除外した、レーシングカーのスリックタイヤのシーランド比は0%になる。
タイヤの溝の形=トレッドパターンには、この排水性の他にも、「駆動力と制動力の増加」「操縦安定性や放熱性の向上」「デザイン面の美しさ」などの役割があり、直進性や、剛性感、ノイズなども、トレッドパターンに左右される。
ちなみに、横溝の周方向の間隔=ピッチが等間隔になると、特定の周波数のパターンノイズだけが大きくなって耳障りになるので、横溝の間隔はあえて不等ピッチになるように設計されている。
一見、同じデザイン、同じ大きさに思えるタイヤのブロックの大きさが、よく見るとランダムになっているので、一度じっくり見てみると面白いかもしれない。