飲み過ぎれば一晩寝てもアルコールが抜けきらない場合も
暑い時期のレジャーで、喉の渇きを潤すのにビールなどを飲みたくなる人も少なくないだろう。しかし、クルマを運転するのであれば、絶対にアルコール飲料を口にしてはダメだ。飲酒運転では判断力が鈍り、正常な運転ができなくなってしまう。※写真はノンアルコール飲料
さて、飲酒運転という言い方をしたが、法規上は「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」に分類され、酒気帯び運転は、呼気に含まれるアルコール量で2段階に分けられている。
酒酔い運転というのは、真っ直ぐ歩くことができないなど、ひと目で酒に酔っていることが明確な場合で、酒気帯び運転とは外観で明確に酒酔いを判別できないが、呼気1リットル中のアルコール量が一定以上ある場合を指す。
具体的には、呼気に含まれるアルコール量が、0.15mg以上あれば酒気帯び運転となり、その状態で運転しているだけで罰金や処分の対象となる。さらに0.25mg以上の酒気帯びであれば免許取消処分(欠格期間2年)となってしまうほどの重罪だ。
酒酔いについては個人差もあるだろが、酒気帯びは飲酒量に比例するといえる。おおよその目安としてビールでいえば500ml、日本酒では1合を飲むと、酒気帯び運転と判断される基準に達してしまう。では、それ以下の量であれば飲酒しても大丈夫かといえば、そうではない。
飲酒するとすぐに酔った状態になるのではなく、アルコールが吸収されるまでにはタイムラグがある。わずかな量で、「全然、酔っていない」と思っても、ハンドルを握ってから酔いが回ってくる可能性はあるのだ。とにかく、運転するなら絶対にアルコールを飲んではダメだ。
タイムラグといえば、お酒が抜けるまでの時間も必要だ。多量の飲酒をすると、一晩寝たくらいでは体からアルコールが抜けた状態にならないケースもある。
翌日にクルマを運転することがわかっているなら前日の飲酒は控えることが理想である。飲酒するにしても3~4時間で抜けるだけの量(ビール500ml、日本酒1合程度)にとどめておきたい。