それまでの「常識」を一新したロータス72
1970 Lotus 72・Ford-Cosworth
1975 Lotus 72E・Ford-Cosworth DFV
ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ1969年。
新興チームのティレルから参戦したジャッキー・スチュワートの独走を許し、ブラバムのジャッキー・イクスやマクラーレンのブルース・マクラーレンにも先行を許し、エースのヨッヘン・リントがシリーズ4位に沈んだロータス(チームはコンストラクターズ3位)。
新たな70年のシーズンに向け、それまでの“常識”を一新したニューマシンを開発した。![1970_Lotus 72・Ford Cosworth DFV 2998ccV8](https://cdn-webcartop.com/wp-content/uploads/2016/08/870a9144960a20c174dd3a4f010fd453-680x453.jpg)
それが、歴代マシンの中でも傑作の一つとされているタイプ72。
先ずはラジエターをモノコック(コクピット部)の左右に搭載し、全体をウェッジシェイプでまとめたエクステリアが目を引いたが、もちろん新機軸はそれだけではなかった。
フロントブレーキがインボードに移され、さらにサスペンションのスプリングにはコイルではなくトーションバーを使用していた。
新機軸が足を引っ張ることもあったが、やがて熟成された72は、ライバルを一蹴する速さを見せつける。70年、72年、73年と3度のコンストラクターチャンピオンに輝くとともに、ヨッヘン・リント(70年)とエマーソン・フィティパルディ(72年)というワールドチャンピオンを輩出している。
![1970_Lotus 72・Ford Cosworth DFV 2998ccV8](https://cdn-webcartop.com/wp-content/uploads/2016/08/1920e8b5992c9160f92c1ebab056c08b-680x453.jpg)
ちなみに、72年からは赤・白・金のゴールドリーフ・カラーから漆黒にゴールドの細いストライプが映えるJPS(ジョン・プレイヤー・スペシャル)カラーにコンバートされた。
ゴールドリーフ・カラーは70年式の72で今年6月にドニントンパークのGPコレクションにて撮影。ブレーキ用のエアダクトに注意。JPSカラーは75年式の72Eで13年の鈴鹿モータースポーツファン感謝デーで撮影。リヤウイングやインダクションポッドに進化が見て取れる。![1970_Lotus 72・Ford Cosworth DFV 2998ccV8](https://cdn-webcartop.com/wp-content/uploads/2016/08/6f17635037c540fd11ca01939c5a8dd8-680x453.jpg)